大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和42(し)32 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

本件抗告の趣意は、別紙特別抗告申立書記載のとおりである。

右抗告趣意一ないし四について。

所論は違憲をいうが、その実質は単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四三三

条所定の適法な抗告理由に当らない(被請求人に対する刑の執行猶予の言渡の取消

が原決定の告知によつてその効果を生じたものであることは、当裁判所昭和四〇年

(し)第二一号、同年九月八日大法廷決定、集一九巻六号六三六頁に照らし明らか

であり、所論にもかかわらず、右判例を変更する必要は認められない。)。

同五について。

所論は、本件刑の執行猶予の言渡の取消は憲法三九条所定の二重処罰の禁止の趣

旨に違反するというが、保護観察期間中の情状の重い遵守事項違反のような刑の執

行猶予を継続するのにふさわしくない法定事由の発生を理由に刑の執行猶予の言渡

を取り消したとしても、それは、刑の執行猶予の判決に内在するものとして予定さ

れていたことが実現したにとどまり、同一の犯罪について重ねて処罰するものでは

ないことは、当裁判所昭和四一年(し)第五九号同四二年三月八日大法廷決定、同

昭和三一年(し)第三二号同三三年二月一〇日大法廷決定(集一二巻二号一三五頁)

の趣旨とするところである。所論違憲の主張は理由がない。

よつて、刑訴法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり決定する。

昭和四二年六月二二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 田 誠

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裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 大 隅 健 一 郎

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